スワップポイント(スワップ狙い)とは、取引する通貨によって金利が違うことで発生する利益のことをいいます。
FXは2つの種類の通貨のレート変動をねらった取引で、通貨によって金利差が発生するのです。
例えば基軸通貨であるドル、ユーロ、円などを発行している国は低金利、資源国は高金利になっています。
今回は、海外FX会社はスワップ狙いに向いているのかについてご紹介します。
スワップポイントとは
スワップポイントは、低金利の通貨を売って高金利の通貨を購入することで金利差分の利益が発生することをいいます。
例えば米ドルの金利が0.5%で、日本円の金利が0.3%とします。
このときに日本円で米ドルを購入すると0.2%の金利が差分になり、金利分は顧客の口座に毎日入金されることになるのです。
同じ条件で売却のポジションをもってしまうと-0.2%の金利が差分となり、毎日金利分が差し引かれることになります。
このように異なる通貨を購入する(=買いポジション)ときと、売却する(=売りポジション)で、資金がプラスになるかマイナスになるかが決まるのが特徴です。
海外FXと国内FXのスワップポイント比較
海外FXと国内FXを比べると、国内FXのほうがスワップポイントは高い傾向にあります。
海外FXはインターバンク市場取引で透明性が高く、利益はスプレッドやスワップポイントです。
それに対して国内FXはスプレッドやスワップポイントを有利にできますが、約定力が低いためストップ狩りなどが起こりやすい場合があります。
言いかえると、スワップポイントが高くても他で損する可能性があるしくみになっているのです。
国内FXにはレバレッジ上限が25倍という制限がありますが、海外FXは100~1,000倍になるものもあります。
つまり国内FXのようにスワップポイントが高くてもレバレッジの制限が低いことで、結果的には高いレバレッジの海外FXのほうが入手できるスワップポイントが大きくなるのです。
海外FXごとにスワップポイントは異なる
同じ通貨ペアでも海外FX会社ごとにスワップポイントが違うことをご存じでしょうか。
スワップポイントが高いときはスプレッドが広く、低いときはせまくなります。
スワップポイントのマイナスになった分はスプレッドで回収し、スプレッドのマイナスはスワップポイントで回収するのです。
海外FX会社はスワップポイント狙いに向いていないかという疑問がありますが、それは取引のやり方次第といえます。
初めからスワップポイントを狙った取引をするのであれば、スプレッドが広くてもスワップポイントが高い海外FX会社を選ぶことがおすすめです。
また海外FX会社は、複数のFX会社の口座をもって取引することができますので、スプレッドがせまいFX会社の口座をもつのも1つですし、スワップポイントが高い口座を作るのもいいでしょう。
ロールオーバーしてスワップポイントを発生させる
ポジションを次の日に持ち越すことで、スワップポイントはロールオーバーすると発生し、日本時間の朝7時頃にスワップポイントが付与されるようになっています。
ただFXは2営業日後に通貨決済を行なうため、ポジションを保有するためには決済日を先延ばしにしなければなりません。
実際は翌営業日に繰り延べしますが、ロールオーバーによって自動的に繰越を行なうため、顧客は決済を考えなくても、長期でポジションをもちながらスワップポイントを得ることが可能です。
スワップポイントは土日でも発生していることから、ロールオーバー処理も同様に行なわれます。
ロールオーバーが実施されないとスワップポイントは発生しないことを知っておきましょう。
スプレッドがせまい海外FX会社
ここでは各海外FX会社のスプレッドの開き具合を、通貨ペアごとに評価しています。
FX会社 | USD/JPY | EUR/JPY | GBP/JPY | EUR/USD | ZAR/JPY | TRY/JPY |
XM | 0.1~0.6銭 | 0.1~0.7銭 | 0.1~1.3銭 | 0.1~0.6pips | ― | ― |
AXIORY | 0.1~0.7銭 | 0.2~0.9銭 | 0.3~1.7銭 | 0.1~0.7pips | 5.2~5.6銭 | 5.4~8.9銭 |
TRADEVIEW | 0.1~0.4銭 | 0.3~0.8銭 | 0.2~1.6銭 | 0.1~0.5pips | ― | ― |
HotForex | 0.3~1.0銭 | 0.1~0.6銭 | 0.1~1.2銭 | 0.0~0.5pips | 3.2~3.7銭 | ― |
Titan FX | 0.0~0.6銭 | 0.2~1.0銭 | 0.6~2.0銭 | 0.0~0.6pips | 1.0~1.2銭 | ― |
FBS | 0.2~0.6銭 | 0.1~0.9銭 | 0.5~2.1銭 | 0.0~0.4pips | ― | ― |
LAND-FX | -0.1~1.5銭 | -0.1~2.0銭 | -0.1~2.0銭 | -0.1~1.3pips | ― | ― |
IronFX | 0.2~0.5銭 | 0.2~1.0銭 | 0.2~1.0銭 | 0.2~0.6pips | 10~20銭 | 11~50銭 |
FXPro | 1.3~1.8銭 | 1.9~2.5銭 | 2.5~4.2銭 | 1.5~1.8pips | ― | ― |
GemForex | 固定0.3銭 | 固定1.0銭 | 固定1.3銭 | 固定0.3pips | 固定2.7銭 | ― |
is6com | 固定0.8銭 | 固定1.1銭 | 固定1.5銭 | 固定0.7pips | 1.8~4.8銭 | ― |
表のXM~FBSまでのように、全体的にせまいスプレッドが用意されていますので、海外FXを始めるときの参考にしてください。
まとめ
今回は、海外FX会社はスワップ狙いに向いているのかについてご紹介しました。
海外FX会社はスワップポイント狙いに向いていないと思われがちですが、それは取引のやり方次第であることをお伝えしました。
初めからスワップポイントを狙った取引をするのであれば、スプレッドが広くてもスワップポイントが高い海外FX会社を選ぶことがおすすめですし、複数のFX会社の口座をもって取引するのもいいでしょう。
スプレッドがせまいFX会社の口座をもつことで、スワップポイントが高い口座を作ることもできます。
今回の記事を参考に、海外FX取引をする際はスワップポイントについて意識してみてはいかがでしょうか。